耳硬化症の治療ブログ

耳硬化症の診断・アブミ骨手術・手術後の状況に関する記録ブログです。

入院3日目(手術当日)

 6時に起床し、ひげそりと歯磨き。

 8時、てるてる坊主風の手術衣に着替え。8時20分に手術室に向かう。この時間は手術室への入室ラッシュとのことで、4〜5名が順番待ちとなる。数ヶ月程度の赤ん坊(お母さんに抱かれている)や2〜3歳の子供の姿(手術帽をかぶったぬいぐるみが同伴)が痛々しい。入口で名前と手術内容の照合。2回目なので、看護士の方々と雑談する余裕がある。手術室の細長いベッドに乗り、頭の位置を調整。胸に心電図のコード、右腕に血圧測定のバンド、両足に血栓防止の空気圧マッサージ機などを順次装着。酸素吸入のマスク(「Intersurgical」というメーカーのものだった)。左手の甲に針が刺され、麻酔薬が注入。じわ〜っと左腕が痺れてくるところで記憶が途絶。
 目覚め。非常に明晰。「狭かったので時間がかかりました」と医師から話がある。「何時ですか?」と尋ねると11時とのこと。前回とは異なり、のどの痛みと鼻づまりが全くなく、普通に会話ができる。
 手術室で少々待機した後、11時30分に病室に戻る。全身麻酔からの回復のため、酸素マスクをしている必要があり、身動きがとれないまま安静にする。右耳で音楽を聴いて時間が過ぎるのを待ち、3時間ほどでマスクが外れる。ただし、血栓防止用の両足マッサージ機が装着されている上に、点滴を継続する必要があるので、引き続き、身動き不能。本を読む。
 夕食はほとんど残す。21時頃から、手術をした耳の奥で心臓の鼓動をどくどく感じる。これは前回と同様。夜は、血栓防止マッサージ機が気になってしまい、少々まどろんだ程度。音楽を聴いて時間をつぶす。小便を尿瓶に4回。点滴をしているため、小便の頻度が高い。

入院1日目(手術2日前)

 雪で転ばぬように注意して病院に向かい、9時10分過ぎに到着。4人部屋の一角をあてがわれる。

 午前中、入院に際しての全般的なアンケート。「頼れる人は誰か?」という問いについては、若干の逡巡の末、「最終的には自分しかいない」旨回答。また、アレルギーの有無、常用している薬の有無などについて薬剤師から聞き取り。

 昼過ぎ、医師から手術内容について説明がある。前回の手術の時にあった尿道カテーテルは今回はないとのこと。

 当然のことであるが、6年前の右耳の手術はうまくいったが、今回、そのようにうまくいくとは限らない。この辺、うまくいかないこともあり得る旨、覚悟を決めて、同意書にサイン。手術をする左耳に目印のシールを貼り付けてもらう。

 夕方、担当の医師・看護士の方々が勢揃いで挨拶に来てくれる。感謝。また、手術室の看護士から全身麻酔について説明を受ける。

 本読み。22時頃に就寝。

診察+手術予約

 朝方、病院で定期的な診察。手術をした右耳は引き続き良好。手術をしていない左耳も43dBでこちらも安定。

 5年半前の右耳の手術で聴力がだいぶ回復しており、現時点で日常生活に劇的な困難はないが、1)声質と周囲環境などによっては聞こえづらい時がある、2)今後の異動を考えると今が手術のタイミング(のような気がする)、3)担当の先生の年齢(というか定年)といった状況を勘案した結果、来年1月に手術をすることにする。1月15日入院、17日手術、25日退院(予定)といった感じ。

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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力(今回は測定せず)
平均聴力レベル(4分法) 左:43.8dB、右:15.0dB

定期的な診察

 朝方、病院で聴力検査を受ける。前回の聴力検査の結果がよろしくなかったため、半年ぶりに受けたのだが、結果は特段の問題ない状態であった。取りあえず、左耳の手術は当面やらないことにする。半年後に改めて検査の予定。

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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力
平均聴力レベル(4分法) 左:43.8dB、右:18.8dB

手術から4年後の診察

 1年ぶりに聴力検査を受ける。手術をした右耳は安定した状態であるが、左耳の聴力は低下が続いている。日頃のやりとりでも「聞こえない率」「聞き直し率」が増えている感じがしたので、この辺、半ば予想通り。低音部が50dBを下回っており、ぼちぼち、手術を考えないといけない。とりあえず半年後の聴力検査の予約をして辞す。

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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力
平均聴力レベル(4分法) 左:43.8dB、右:20.0dB

手術から3年後の診察

 手術から3年後の状況。手術をした右耳は変化なし。
 手術をしていない左耳はやや聴力が低下。ここ3年で5dBほど下落していることになる。ただし、日常生活での不便は感じていない。医師より、今後の経過と(当方の)要望によっては、左耳の手術もあり得る旨、説明を頂く。いや、当方としては、できる限り先延ばししたいと思っているのであるが。次回の診察はまた来年。
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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力
平均聴力レベル(4分法) 左:42.5dB、右:18.8dB

手術から2年後の検診

 耳硬化症の手術から2年、前回から1年を経て久々の聴力検査を受ける。

 手術をした右耳は引き続き順調であり、手術を担当していただいた医師より、「完璧ですねぇ」との言がある。手術をしていない左耳の聴力が若干落ちているが、誤差の範囲である。現時点で日常生活に困ることはないので、左耳の手術はせず、当面、今のままで過ごすことにする。ちなみに耳鳴りはよく聞こえる。聴力測定の無音ボックスに入ると、耳鳴りがかなりの大音響で聞こえる感じである。

 診察料670点=2010円を支払って辞す。次回はまた来年の予定。
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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力
平均聴力レベル(4分法) 左:41.3dB、右:18.8dB

状況と検査予約

 手術後2年を経て、日々の生活で耳の聞こえ(の悪さ)を意識することはほぼない。...のであるが、先週の金曜日の飲み会の会場であるカラオケ付き居酒屋では、大音響+大声のカラオケが右耳(手術をした耳)に特に響く一方、左耳(聞こえが悪い耳)はそのようなことがなく、久しぶりに左右の音の違いを実感することとなった。そういえば左右の聞こえが違ったのだな、と思い出すような感じ。

 このほか、耳鳴りは相変わらず聞こえる。聞こうと思わなければ基本的に聞こえないので、あまり気にならないこともあり、もうこれは諦めた。味覚は普通。ランニングも問題なし。風呂も問題なし。

 カラオケで左右の聴力の違いを久しぶりに思い出したこともあり、5月中旬に聴力検査の予約を入れる。

1年半後の状況

 昨年の4月24日に手術をしてから1年半。もうそんなに時間がたってしまったのか..。

 聞こえの状況に変化はなく、引き続き、よく聞こえる。(残念ながら)耳鳴りも相変わらずガンガン聞こえており、特に二日酔いで寝込んだ時は、気分の悪さとあいまって、相当に音が響くように聞こえる。この耳鳴りは、こういうものだ、と納得するしかなかろう。その他、味覚に問題はなし。嚥下時のボツという音も相変わらず。もうこのまま、大きな変化なく、安定していくのだろう。生活に困らないので、(手術をしていない)左耳の手術の予定はなし。

手術後1年目

 1年前の昨日が手術日。もう1年たってしまった。久しぶりに東京の病院に行く。

 聴力テスト。やり方と書いておくと、まず、外の音をシャットアウトする防音ブースの中に入り、ヘッドホンを装着。こういう静かな場所だと耳鳴りが非常に大きく聞こえる。耳の半分が耳鳴りの騒音で占められているイメージ。このような騒音に埋もれる微弱な音の聞き取りに全神経を集中させる。耳鳴りと同じ高さの音が一番聞きにくい。

 手術を担当してくれた医師の問診。聴力テストの結果は何らの問題ないとのこと。「最近、聞こえがやや悪くなっているのではないか」と思うこともあったのだが、気にしすぎだったようである。また、鼓膜の状態も良好。次回は1年後ということで、診察終了。

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×:左耳の気導聴力、:右耳の気導聴力
 ]:左耳の骨導聴力、 :右耳の骨導聴力
平均聴力レベル(4分法) 左:38.8dB、右:18.8dB

11ヶ月経過

 手術からもう1年がたってしまう。聞こえはやや落ちたかなぁ。いつもの定点観測が微妙によろしくないような気がする(といっても、手術前よりは明らかに良く聞こえるのだが)。この辺、来月の聴力テストで明らかになるはず。

10ヶ月経過

 聞こえは変化なし。もっとも、定点観測(テレビのボリュームを6にして部屋の隅で朝のニュースを聞く)では、非常に微妙ながら聞こえが落ちているかもしれない。まぁ、本当にかすかな違いなので、その日の体調のせいかもしれないが。

 味覚は、順調ではあるが、数日前にややおかしかった。が、おかしいのが継続していると、脳の順応も順次進んでくるようで、おかしさをおかしさと感じなくなっているような気もする。この辺、定点観測ができないので、客観的な正否は不明。